UPL.s工法について

 UPL工法は、老朽化したビル・マンションの排水管、プラント配管等の内面を研磨し、エポキシ樹脂塗料を塗布する更生工事工法です。

“ピグ”とよばれるウレタン製のボールを管内で減圧吸引して、曲がりや分岐管、埋設管を、安全かつ均一に管内塗布することが可能です。

 夢の配管更生工事 ・・・ それがUPL(Ultra Pig Lining System)工法なのです!

工事行程フロー

  1. 事前診断
    一次診断および二次診断により、工法適用の可否を判定。
  2. 工事準備
    施工計画書を提出、必要機材等の準備を行う。
  3. 研磨工程
    管内状況により選定された工法で研磨施工し、内視鏡で研磨度を調査検証する。
  4. 管内清掃
    スケールの払い出しと乾燥を、吸引エアーと洗浄用ピグ等で行う。
  5. 塗布工程
    塗料を選定し混合確認後、吸引ボールピグにより管内塗布、規定の塗膜を確保する。ピグ/塗装回数は施工要領書による。
  6. 養生復旧
    塗料仕様による養生(エポキシ樹脂の場合;指触硬化20℃-4時間)。条件によっては温風乾燥。
  7. 完成検査
    発注者立会の下、膜圧測定、管内検査、漏洩検査を実施する。
  8. 引渡し

※図で工程フローを確認したい場合はコチラ>>>

使用機器

工事実績(例)

作業工期作業現場作業内容
H13
2/13-3/19
福島県双葉郡広野町大字下北迫二ツ沼
東京電力 広野火力発電所
消化管
20B 1系統
H15
12/8-12/16
茨城県新治郡千代田町下稲吉西山2673-169
(株)関電工 つくば技術研究所
実験用地域冷暖房埋設配管更生
250A、200A、150A、100A、80A
H17
5-8月
東京都千代田区丸の内2-1-1
明治生命館
全館雨水排水管更生工事
H17
8-10月
茨城県稲敷郡三浦村大字実駒
美浦トレーニングセンター社宅
第一期工事 94世帯
H17.11
-H18.10
静岡県富士市高島町50
富士市中央病院
雑排水管更生工事
H17年11月
-H18年04月
東京都千代田区内幸町2-2-3
日比谷国際ビル
雨水排水管更生工事
H19年02月東京都千代田区丸の内3-4-1
新国際ビル
消火栓本管厚生工事
H19年05月栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606
花王(株)栃木事業場 第二研究棟
汚・雑排水管更生工事
H19年7月-10月茨城県稲敷郡美浦村大字美駒
美浦トレーニングセンター社宅
第ニ期工事 408世帯
H19年7月-10月東京都中野区東中野4-9-19
マンションロックハイツ
排水管更生工事 40戸
H20年2月栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台6-1
ホンダエンジニアリング㈱ 2号棟
冷却水配管更生工事
H20年1月-2月埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4-219
歴史と民俗の博物館
ルーフドレン管更生工事
H20年6月千葉県勝田台センチュリーマンション排水管更生工事 111戸
H20年9月茨城県美浦トレーニングセンター排水管更生工事 272戸
H20年11月栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台6-1
ホンダエンジニアリング㈱ 2号棟
冷却水配管更生工事 2期工事
H20年11月東京都秀和弥生町レジデンス排水管更生工事 54戸
H20年12月東京都秀和城山レジデンス排水管更生工事 108戸
H21年1月神奈川県茅ヶ崎宮ノ前ハイツ排水管更生工事 100戸
H21年2月東京都ジュウエル小石川排水管更生工事 80戸
H21年3月東京都千代田区内幸町2-2-3
日比谷国際ビル
排水桝接続排水管更生工事
H21年3月東京都自由が丘センチュリーマンション排水管更生工事 48戸
H21年6月東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル地下2階 排水管更生工事
H21年7月茨城県美浦トレーニングセンター排水管更生工事 282戸
H22年1月-4月東京都滝山団地第二住宅排水管更生工事 720戸
H25年1月筑波国際研修センター雑排水管更生工事雑排水・雨水管更生工事
管理棟他3棟
H26年1月富士東京海上日動ビル排水管更生工事
H26年9.1-10.31西川口ローヤルコーポ排水管更生工事113戸
H29年6.9-7.9コンフォート武蔵関排水管更生工事29戸

技術詳細

1、技術内容
クリーニング

≪高圧ジェット水クリーニング装置≫
高圧ジェット水クリーニング装置で加圧されたジェット水流で管内を洗浄する。
先端ノズルは用途によって使い分け、水圧も調節(通常は20MPa)する。

≪メカニカルクリーニングマシンによる研磨≫
管内状況に応じて、回転数、先端工具を取り替え、機械的にスケールを除去する。
モーター、ワイヤー等は管径に応じたものを使用する。

ライニング

≪施工原理≫
 ライニング用ボールピグ(発泡ウレタン製)を管内へ挿入し減圧吸引すると、ボールピグは収縮し、ボールピグと管内壁の間に空気薄膜が形成され、滑らかに走 行する。ボールピグの進行前部の塗料は、吸引による展開と旋回気流効果によって、管内壁に平滑で均一に塗布され、ライニングは行われる。
[1] 塗料を投入後、ボールピグを挿入する。
[2] キャッチャー側より強力吸引し、ボールピグを移動させ、管内をライニングする。
[3] キャッチャーまでボールピグは移動する(ボールピグは2回打つ)。
[4] 立て管は、ボールピグを往復運動させる。

≪異径接合排水配管内のライニング≫
 マンション・ビル内の排水管は、その用途・目的に応じて、径の異なる管が接合されている。これらの管内壁を、それぞれの径に合わせたボールピグを用いることにより、UPL工法で同時に塗装することができる。

2、特徴

[1] ボールピグにより、上下左右均一な塗膜厚が得られる。配管の水平部、立ち上がり部も施工可能で、ベンド、T字、異径管部も一貫して施工が可能である。
[2] 減圧工法のため、塗膜の脱泡が促進され、塗布面に気泡痕が生じにくい。
[3] 管内が負圧なので作業の安全性が高く、施工作業も容易である。
[4] 高速塗布(2 – 10 m/秒)が可能である。

3、仕様

塗膜厚 : 0.5 mm 以上(二液性エポキシ樹脂)
管口径 : 32A ~ 150A(プラント配管用は500Aまで)
施工長 : 水平 5 ~ 100
塗膜保証期間 : 5年

4、施工実施地域

日本全国(但し、雰囲気温度が5℃未満の場合は除外する)。

5、主要機器